安宅和人「イシューからはじめよ」

安宅和人氏の「イシューからはじめよ 知的生産の「シンプルな本質」」を読了しました。

本書を手にとった背景として、私が所属している組織が過渡期をむかえ、在籍するスタッフのモチベーションの向上が急務であると感じていたことがあります。

組織が正しいゴールを示し続けていかなければ、在籍するスタッフは様々なゴールを個々のあらゆる憶測と想像により作り出し、正しいと思われる様々な行動をしていきます。しかしその行動は、組織が求めているものとは乖離があり、結果、その行動というか努力は報われず、腐っていきます。

ゴールは、誰も納得のいく形になるとは限りません。

でも、組織は客観的に評価できるゴールを設定し、それを示し続ける必要があると考えています。その客観的に評価できるゴールとは「具体的な数字に落とし込める」ものである必要があります。

そこで、客観的に評価できるゴールを組織全体で取り組み、達成する価値があるものにするためには、優先順位づけが必要となります。

 

「ゴールに設定すべき優先順位はどのように決めるべきなのか」。

「人生をかけて取り組むべきゴールとはなにか」。

 

これらの答えを探すために、本書を手に取りました。

本書は、私にこれらの課題を解決する大きなヒントを与えてくれました。

ここで、本書で学んだことをまとめていこうと思います。

また著者がいうところの解釈とは異なる解釈をしている箇所も多いと思いますので、ぜひとも本書を手に取り独自の考えをもっていただきたいと思います。

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戸塚隆将「世界のエリートはなぜ、この基本を大事にするのか?」①

読了した。

もう少し圧縮できる内容ではあるけど、普通は語らないような瑣末なところまで言及されている箇所が多くあったので全体的なバランスは素晴らしかった。

内容は、ギクリとするようなスゴテクが紹介されているわけではなく、事実に基づくエリートビジネスパーソンの素直に真似したいと思える習慣がツラツラ書かれており参考になった。文体も難解な言葉もなく2〜3時間程度でサクサク読める。

参考になった点を備忘します。ネタバレが多く含まれるので読む予定の方は読まないでください。でもこの備忘を読むよりこちらの本を手にとって実際読んで欲しいとは思います。

「世界のエリートはなぜ、「この基本」を大事にするのか?」戸塚隆将 (著)

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西内啓一「統計学が最強の学問である」メモ

これから統計学を学ぼうとするにはうってつけの書籍。
タイトルからして希望を感じます。
金融系での活用が特に進んだ分野である統計学ですが、最近のトレンドであるITに関連して書かれているので入りやすいです。
まだ最後まで読んでいないので途中のメモになりますが、特に役立ったことを備忘。

1.「専門用語のざっくりとした解説」
①データマイニング
すでにまたっている大量データから、うまく価値のありそうな情報あるいは仮説を引き出すこと。またはそのための手法。細かい精度よりも速度が重視され、比較的単純な計算過程を繰り返すだけで成立する手法が好まれやすい。スーパーのPOSデータをデータマイニングした結果、おむつとビールが同時に買われている割がいが案外高かった、みたいなケースでよく紹介される。

②テキストマイニング
人間読むために書かれた(もしくは聞くために話された)フリーテキストを分析するやり方。言語学の手法が発展してビジネスにも応用されるようになった。形態素解析という文章を単語ごとにぶつ切りにするステップを経て、どんな単語が登場しているか、単語同士の関係性はどうか、みたいな分析がされる。

③Exadata
長年データベース業界でブイブイ言わせていたオラクル社が多額の買収劇を経て完成させたビッグデータ関連主力商品。ハード・ソフトの両面からうまいことデータを分散させて高速処理することに最適化させている。性能もすごいが値段もすごい。

④Greenplum
Exadataの競合商品オープンソース技術をうまく使っているためExadataよりは安上がりにスケールアップさせて巨大データが高速処理できる。

⑤分散処理
処理しきれない大量データでも100台のサーバに処理を振り分けて最後にまとめれば100倍速いはず、みたいな考え方。データの構造やアルゴリズム次第で「うまく振り分けて最後にまとめる」手間が異なるのが難しいところ。

⑥インメモリデータベース
データを読みだしたり書き込んだりする速度を高速化するために、ハードディスクやSSDではなくメモリ(RAM)上にデータを記録する。当然、電源が切れるとデータは消えるため、SSDとRAMディスクを組み合わせて弱点を補い合わせたりするという試みもある。余談だがインメモリと言う人とオンメモリという言う人がいる。

⑦Hadoop
データを分散処理するためのオープンソースのJAVAフレームワーク。分散処理の「うまいことする」部分を担っている。最近聞く大規模なデータの分散処理をしようとするソフトウェアのほとんどはHadoop上で動いているらしい。

⑧AWS
Amazon Web Serviceのこと。Amazonによるデータベースやデータ解析などのクラウドサービス。ビッグデータや分散処理に対応しているものもある。

⑨非構造化データ
オラクルはじめ従来の一般的なデータベース(リレーショナル・データベース:RDB)は「形の決まったキレイな表」と「表同士の繋がり」をもとにデータを保存したり検索したりしていたが、そういう形にまとめにくい、あるいはあえてまとめないデータ。

⑩NoSQL
RDBの処理はSQLという言語で記述されていたが、それとは違うやり方でデータを保存したり処理したりするやつ、という意味。

⑪KVS
Key Value Storeの略。RDBでは決まった形の表と表同士の繋がりという形で処理していたが、こちらは表の中身の値(Value)と値同士の繋がり(Key)、という形でデータを処理する。非構造化データを含む大規模データを分散処理するにも便利らしい。

⑫R言語
オープンソースの統計解析用言語。世界中の専門家が自由に解析手法のライブラリを作って公開している。有料ソフトを買えない貧乏学者たちが細々使っていたが、最近急に注目を集める。ExadataやGreenplumからも、さらにはSPSSからも直接Rのライブラリを呼び出したりできるようになった。

2.とりあえずデータの概観を掴むだけならまず数千〜1万件ほど抽出していじってみればいい
3.データ分析において重要なのは、「果たしてその解析はかけたコスト以上の利益を自社にもたらすような判断につながるのだろうか?」という視点。
4.データをビジネスに使うための「3つの問い」
【問1】何かの要因が変化すれば利益は向上するのか?
【問2】そうした変化を起こすような行動は実際に可能なのか?
【問3】変化を起こす行動が可能だとしてコストは利益を上回るのか?
5.死者・犯罪者・暴動を生み出す食べ物とは?
適切な比較を行わない一面的な単純集計がどれだけ愚かなことか。
<次の食べ物を禁止すべきかどうか考えてみましょう>
・心筋梗塞で死亡した日本人の95%以上が生前ずっとこの食べ物を食べていた。
・強盗や殺人などの凶悪犯の70%以上が犯行前24時間以内にこの食べ物を口にしている
・日本人に摂取を禁止すると、精神的なストレス状態が見られることもある。
・江戸時代以降日本で起こった暴動のほとんどは、この食べ物が原因である。
6.統計学における「A/Bテスト」は、ランダム化比較実験と呼ぶ。
AパターンとBパターンの条件の変え方にランダムが含まれていない実験は準実験と呼ぶ。
7.χ(カイ)二乗検定
「意味のある偏り」なのか、それとも「誤差でもこれぐらいの差が生じるのか」といったことを確かめる解析手法
8.p値
実際には何の差もないのに誤差や偶然によってたまたまデータのような差(正確にはそれ以上に極端な差を含む)が生じる確率のこと。このp値が小さければ(慣例的には5%以下)<中略>「この結果は偶然得られたとは考えにくい」と判断する。
9.適切な比較方法
「目指すべきゴールを達成したもの」と「そうでないもの」の違いを比較すれば良い
10.フェアではない
比較している集団が同じ条件ではないない場合、フェアではない、つまり比較できない。
11.フェアな状況下にする解決方法
①「関連しそうな条件」を考えうる限り継続的に追跡調査し、統計学的な手法を用いて、少なくとも測定された条件については「フェアな比較」をおこなう
②解析ではなくそもそもデータの取り方の時点で「フェアに条件を揃える」
12.統計学の父 ロナルド・A・フィッシャー著「実験計画法」
13.ミルクティの実験
「紅茶を先に入れたミルクティ」か「ミルクを先に入れたミルクティ」かを判別するための実験。
ティカップをずらりと並べ、ランダムで順番に調べる。
5杯をランダムに調べ、偶然にすべて当てる確率は2の5乗分の1、32分の1(約3.1%)、10杯すべて当てたならば1024分の1(約0.1%)。

<以降2013.2.20追記>
14.1億5000万ドル稼いだクレーム対応
ランダム化比較実験の別の意義の事例。
コンチネンタル航空の顧客対応方法にについての実験を実施。

【トラブルが起きた客をランダムに3グループに分類】
①「ただ正式な謝罪レターを送る」
②「謝罪レターに加えたプレミアムクラブへのお試し無料入会期間を与える」
③(比較対照として)「特に何もしない」

【結果】
③何ヵ月か経た後でもまだ怒っていた。
①②翌年コンチネンタル航空へ費やすお金が8%上昇。さらに好感度上昇。
②さらに、もらった顧客の3割が無料期間終了後も自腹で会費を払った
その後もトラブルが起こるたびに詫び状+プレミアムクラブへの案内を送り、1億5000万ドル以上売上増加。

15.人為的なランダム化実験
Aという文字とBという文字をランダムに3つ並べる実験。
「AAA」「BBB」という文字が3連続するのパターンは8パターン中2パターンあるがあまり選ばない傾向がある。

16.統計家たちの間で共有されている倫理的ガイドライン
①ランダム化によって人為的にもたらされる、どれか1つまたはすべての介入が明らかに有害である(またはその可能性が高い)場合はダメ
例)ナチスの人体実験
②仮にすべてが有害でなくても、明らかに不公平なレベルで「ものすごくいい」ものと、「それほどでもない」ものが存在していると事前にわかっている場合もダメ
例)ランダムな半数のがん患者にのみ効果的な薬を投与する

②の例外:一見して一方のグループにとって良いことでも、統計学的な実証が不十分でどちらが良いのかわからない状況がある場合はランダム化比較実験が正当化される。
例外の例①)一部の貧困家庭のみに家賃の補助券を配布
例外の例②)一部の失業者のみに仕事の探し方と面接の受け方を指導
例外の例③)一部の低所得者のみにベーシック・インカムを保証(所得が一定水準を下回ったらその水準に足りなかった額を支給)する

17.フィッシャーの疫学への反論
ランダム化比較実験をおこなっていない解析では、いくら「同様と考えられるグループ内で層別解析をした」としても、厳密に同様な集団間での比較なんてあり得ない。

18.疫学へのフィッシャーの反論の反論
90年代前半の主要な医学雑誌に掲載された論文を比較検討した結果、疫学研究から示されたリスクの大きさは「ランダム化比較実験とあまり結果に差がない」。

19.ダーウィンの進化論
・生物の個体は同じ種でも微妙に違う
・個体の特徴は親から子どもに遺伝する
・特徴の中には生存や繁殖に有利なものもある
・生存や繁殖に有利な特徴を持った個体は世代を経るごとに増加する(逆に不利なものは淘汰される)
・ただしどのような特徴が繁殖や生存に有利なのかは環境によって異なる

20.回帰分析
データ間の関係性を記述する、あるいは一方のデータから他方のデータを予測する数式を推定するのが回帰分析。
こうした数式で記述される直線のことを回帰直線と呼ぶ。
こうした平均への回帰をゴルトンは「平凡への回帰」と呼ぶ。
後に「平均値への回帰」と呼ばれる。
実際のデータは理論上の推測よりも「平均値に近づく」という意味。

21.真値(しんち)
無制限にデータを得ればわかるはずの真に知りたい値。
たまたま得られたデータから計算された統計量がどの程度の誤差で真値を推定しているかを数学的に整理することで、無限にデータを集めることなく判断が下せる(フィッシャー)。

22.回帰分析の基礎用語
・回帰係数の推定値
 切片・傾き(x)ともにデータから算出された値だがあくまでデータに基づき「真値」を推定した結果だということに注意。
・標準誤差
 推定値の誤差の大きさ。回帰係数の推定値と比べて大きければあまり推定値は信頼できないが、この値自体を問題にするよりは後述の信頼区間で考えた方がよい。
・95%信頼区間
 「回帰係数が0」の場合だけでなく様々な回帰係数を想定して「p値が5%以下になる真値としてあり得ない値」とはならない範囲。「ほぼこの範囲内に真値があると考えて間違いない」と考えて大丈夫。
・p値
 仮に回帰係数が0だった場合にデータのバラつきのせいだけでこれぐらいの回帰係数が推定されてしまう確率。やはり慣例的には5%を上回ると「さすがに回帰係数0と考えるのはキビシイ」と判断される。

※まだ半分くらいしか読んでいないので、読了後に更新します。

ビジネスパーソンの勉強法

参考:蕎麦屋勉強は「そのテーマで1時間講演が出来る」を目標に

これはすごく参考になった。
大前研一氏の著書を読んだとき、氏が一年に一つ学ぶ学問を決めて、一冊本が書けるほど勉強する、と書いてあって、すごく参考にしてました(心の中で)。
実際は興味があることが雨後の筍のように湧いては消え、湧いては消えしているので、ちょっと反省しました。

ということで以下備忘と所感を。

・年を取れば取るほど、好奇心は摩耗して行くので、好奇心の赴くままに情報を集めたり、勉強をしたりするやり方は絶対に通用しなくなる

「年を取れば取るほど、好奇心は摩耗して行く」。
これは驚愕! 興味の向くままの勉強は確かに中身なかったりするし、結構覚えてないもんです。

・やり方自体を仕組みに組み入れて、無理矢理こなしていくしかない。これを半年から1年もやればある程度習慣化するので、それまでは無理をする。ゲロを吐いても眠くても勉強する

「ゲロ」はちょっとなぁ、と思うけど、実際習慣化するまでは辛いもんだよなぁ。私の場合は、深めたい分野をやりたいと思います。深めたいってやつを深めるレベルですな。そのためなら吐くしかないくらい飽きっぽいので、この辺は頑張る。あ、このことか。

・1度には1つのことに集中する。「『1ヶ月で、1つのテーマで1時間講演が出来る事』を目標にするべき。なんなら講演もそれでやってしまえばいい。」その意識でいれば、どのような内容の情報が必要で、どう整理したらいいか?というのが全部つなげられる

これはすごい。大前氏は一冊本が書けるレベルとおっしゃっていて壁高すぎてビビってたけど、1ヶ月で1時間講演するのであれば目標が短期だし、楽しそうだ。しかし、講演とかしたことないから講演レベルがイマイチわからない。

・「君は新しい事勉強するのに教科書を何冊ぐらい読むの?」「2−3冊ぐらいですかね。見比べながら読むと支店の違いとかで理解が深まるので」「足りないよ。全部読むんだよ全部」「全部ですか?」「全部ったって本屋で買えるのなんか5−6冊ぐらいしか無いんだから」「はぁ・・・」

これもすごく参考になった。「全部」ていうのがたまらなく胸を熱くさせる。かつてFlash勉強したとき知らずに知らずに本屋の本全部読んだ事ある状態になったからなぁ。9割立ち読みだけど。

・それで集中して得られた知識の蓄積が5個でも10個でもあれば、あとは勝手に広がって行くから

知識は連鎖ですね。私の場合スマッシュヒットみたいな、上澄みのおいしいところが数多くあって、それがまた深くないもんで味がしない状態なんですが。「深い知識」それも「1時間講演が出来る」レベルのものが数個でもあったら…想像するだけで興奮もんです。

せっかくなんで学びたいことを思いついた順に列記しておくことにしとこ。
・アクセス分析(ベンチマーキング/ベストプラクティス)
 仕事系だけど真実を知りたい。
・ネットユーザー分析
 これも仕事系。世界と日本のネットの関わり方比較したい。
・蕎麦
 実から歴史まで知っておきたい。自分の好きな食べ物くらいはねぇ。
・ワイン
 ぶどうや地方、味まで。ゴールは自分にベストなぶどう・産地・年代を見つけること。
・フレームワーク
 フレームワークの体系化とツール化したい。つまり暗記。
・Objective-C
 そろそろアプリくらい作らないとヤバいかもと思っている。
・服飾経営
 アパレルの経営方法を知りたい。
・アートの歴史
 教養として体系立てて学んでおきたい。その時代のトレンド(技法)を学んでおきたい。
・株
 経済を体感する勉強。
・世界の軍事情勢
 軍事情勢は基礎知識として持っていて損はないと思う。
・エネルギー資源情勢
 資源関連の中心地・今後10年を占う「アフリカ」を中心に。
・会計
 何時何時どうなっても困らないようにこれだけは定期的に学んでおかねば。

なんか真剣に考えると結構あるなぁ。

集英社文庫「楊令伝」発売日一覧

水滸伝に続き、楊令伝を読み始めている。
文庫版である。
単行本は、大きく。そして、高い。

ということで、楊令伝は水滸伝と同様に熱い作品。
水滸伝と変わらない規模感。水滸伝を読みきった方なら満足度は相当高いでしょう。
なんといっても水滸伝の英傑の関係者の成長譚が大きいです。
でも、水滸伝であれだけ感動した英傑たちも結構どんな人だっけ? みたいなことも多いですが、ちゃんと説明もあります。
本の内容は読後ということで、気になる発売日を備忘しておきます。
月一発売かよ。しかも全巻終わるのって来年の8月! 啼く。

【文庫版 楊令伝 発売日一覧】※2011年8 月28日時点
※五巻以降の発売日は予測。月の第三金曜日?でもこれだと早速10月が怪しくなるけど。
一/玄旗の章(げんきのしょう) 発売中
ニ/辺烽の章(へんぽうのしょう) 発売中
三/盤紆の章(ばんうのしょう) 発売中
四/雷霆の章(らいていのしょう) 発売中
五/猩紅の章(しょうこうのしょう) 2011年10月14日発売予定(予測)
六/徂征の章(そせいのしょう) 2011年11月18日発売予定(予測)
七/驍騰の章(ぎょうとうのしょう) 2011年12月16日発売予定(予測)
八/箭激の章(せんげきのしょう) 2012年1月13日発売予定(予測)
九/遥光の章(ようこうのしょう) 2012年2月17日発売予定(予測)
十/坡陀の章(はだのしょう) 2012年3月16日発売予定(予測)
十一/傾暉の章(けいきのしょう) 2012年4月13日発売予定(予測)
十ニ/九天の章(きゅうてんのしょう) 2012年5月18日発売予定(予測)
十三/青冥の章(せいめいのしょう) 2012年6月15日発売予定(予測)
十四/星歳の章(せいさいのしょう) 2012年7月13日発売予定(予測)
十五/天穹の章(てんきゅうのしょう) 2012年8月17日発売予定(予測)

キングの語る12の「知っておくべきこと」

GIGAZINEからの引用。

スティーヴン・キングを意識して作品を見たことはないですが、彼の作品は良く見ている。というか、かなり好きな部類に入る映画が多い。「ミザリー」然り「ショーシャンクの空に」然り。彼の作品は、映画を通して知るくらいで、原作を読んだことがないので如何とも言いづらいですが、前半から中盤にかけて薄暗い洞穴のような鬱々したものが延々と続き、後半から一気にエンディングまで非常に痛快ですっきりとする一方、カタルシスを残し終わる、というような「話題」にしやすい作品が多い。

この「話題にしやすさ」が彼の作品の真骨頂なのでしょう。

ということで、彼のテクの一旦を。

[引用:スティーヴン・キングが語る「小説家として成功するために知るべきすべてのこと」 – GIGAZINE
[原文:Everything You Need to Know About Writing Successfully: in Ten Minutes

1.才能・天分
これは何より致命的なものですが、そもそも才能とは何でしょうか。駆け出し小説家を目指す人は、才能=最終的に成功を収められること(出版すること、お金 を稼ぐこと)と定義するのがよいでしょう。あなたが誰かに小切手をもらって何かを書き、その小切手が銀行で弾かれることなくちゃんと現金に替えられたら、 それはあなたに才能があるのだと私は考えます。

2.きれいに書く
タイプライターを使う(ワープロソフトを使う)こと。その際、行間は1行ずつ空けて下さい。白く大きないい紙を使い、すぐに消せる薄い紙は使わないこと。原稿に何度も加筆するのなら、別の原稿用紙を使うことです。

3.自己批判をする
もしも書き上がった原稿にあまり手を入れる必要がなかったというのなら、それはあなたが怠けた結果です。最初から正しいことができるのは神だけです。マヌケにはならないように。

4.無関係な単語はすべて削る
お金のために文章を書きたいのであれば、要点を突いたものにすることです。文章から不要なゴミをすべて取り除いたあとに何も要点が残らないのであれば、それは破り捨ててもう一度最初から書き直しです。

5.最初の草稿を書き上げるまで参考図書は見ない
物語を書きたいって?それは素晴らしいことです。では、辞書や百科事典、ワールド年鑑などをすべて片付けて下さい。ゴミ箱に放り込むとなお良いです。辞典 から探し出さなけばならない単語は、間違った単語です。この規則に例外はありません。誤字をしてしまったかもしれない?それなら、印をつけておいてひとま ず発音通りに書いておき、あとで修正してください。ブラジル最大の都市がどうしても頭の中でわからないのなら、とりあえずマイアミやクリーブランドと書い ておけばいいのではないですか、確認できるのだから……ただし、あとで。書くために机に向かったら、ひたすら書いて下さい。トイレに行く以外、絶対に延期 できない用事以外は何もしないで下さい。

6.市場を知る
高校の周りを巨大コウモリが飛び回る……なんてお話はバカだけが書くものですが、人々はいつもそういう話をしています。せっかくいい話を書いても、無知な 様式で出しては意味がありません。吹雪の中に短パンとタンクトップで子どもを放り出すことはしないでしょう。サイエンスフィクションが好きならSF雑誌を 読んで下さい。懺悔の話が書きたいのなら、そういう雑誌を読んで下さい。現在の物語として何が正解なのかを知るというだけの事柄ではなく、だんだんと編集 者の好き嫌い、雑誌の傾向が見えてくるはずです。ここで読み取った判断が、次の作品に影響を及ぼし、需要を生むのです。

7.楽しませるために書く
これは真面目な小説を書いてはいけないということではありません。有害な評論家たちが愉快な小説と真剣な考え方は重ならないという考えを植え付けましたが、これにはチャールズ・ディケンズは言うに及ばず、ジェーン・オースティンジョン・スタインベックウィリアム・フォークナーバーナード・マラマッドといった古の小説家たちは驚いたことでしょう。あなた方の持つ、真剣、あるいは真面目なアイデアは常にあなたの作品に役立つに違いありません。

8.頻繁に「いま楽しいか?」と自分自身に問いかける
この問いの答えは常に「イエス」である必要はありません。しかし、いつでも「ノー」になってしまうのであれば、新しい企画を始めるか、新しい職につく時です。

9.「批評」を評価する
作品を10人に見せ、彼らが何というか注意深く聞いて下さい。微笑み、なるほどとしっかり肯いて下さい。次に、何を言われたのか詳しく検討して下さい。評 論家たちがみんな物語の同じ面について言及しているのであれば、そこは変更して下さい。もし作品のクセをあなたが本当に気に入っているのなら構いません が、多くの人がその作品がどこかヘンだと言うのであれば、それはその通りヘンなのです。7~8割が同じところを批判するのなら、私もそこを変更することを おすすめします。しかし、みんなが(あるいは大部分の人間が)別々のところを批判しているのであれば、それは安全に無視できるということです。

10.提出の規則はすべて守ること
返信用切手と返信用封筒、これがすべてです。

11.代理人のことは忘れる
代理人はクライアントから10%の手数料を取ります。しかしゼロの10%はゼロです。代理人には賃金を払わなければいけませんが、駆け出しの小説家に代理 人は何の貢献もしないし、必要性もありません。あなた自身で、いやというほど宣伝して回って下さい。小説を書き上げたのなら、出版社へと問い合わせの手紙 を一通一通送り、サンプルを送ったり写しを送ったりして下さい。そして、スティーヴン・キングが個人的に苦い経験をして得た、作家と代理人の最初のルール を忘れないで下さい。「誰かに盗まれるようなものを書くまで代理人は必要じゃない。沢山書いたころには、いい代理人が選り取り見取りになる」

12.If it’s bad, kill it
安楽死は法律違反ですが、フィクションでの話ならそれが法です。

村上龍「歌うクジラ」読んだ

iPhone Appでは、読みたい本がどんどん出てくるからこれから楽しみだ。
「これからの正義の話をしよう」もそうだけど、『気になって本屋に行って「まぁ買わなくても良いか」』と思うレベルの本などは結構ホイッと買ってしまうからこのシステムは恐ろしい。

「歌うクジラ」もiPadのみの発売だったころから気になっていた本。

村上龍の「愛と幻想のファシズム」は何度も読み返してしまうほど大好きな作品なのですが、本作はこの作品に共通する「体制」であるとか「システム」であるとかがテーマの一つになっている一方、人の孤独性であるとか生の刹那感であるとかが表現されていて面白かった。

本作で気になったところは、全般を通して、文字レベルでは想像が難しいような細部描写。

前半の風景の描写や後半の○○の状態(というか外見)は、イメージするのが困難で、「こんなイメージで良いの?」的解釈をしながら、じっくり読めば意味がわかるのかもしれないけどスピディーに展開していくのでじっくり読んではいられない状態で心地が良い。

モバイルメディアの特性はじっくり文字を読めることだと思うのだけど、デジタルメディアのインターフェースがそう感じさせるのか、表示される情報がツルッとしているように感じられて記憶の定着が弱くなる気がします。しかし、本作ではこの「文字」というのもテーマの一つとなっていることから、定着させる(意識をひきつけておく)ギミックがふんだんに盛り込まれており、「黙読したい本」になっていた。

村上作品定番の「半端ないバイオレンス」と「性的な」表現連発で、これまで同氏の作品を読んだことがない方は、そのカオスにハマりがちですが、「細部に注意をして読んでいこう」とか「この作品から何かを学ぼう」とか「現実的な否か」とかいうことをイチイチ考えず、エンターテイメント作品として客観的に読んでみると面白いかもしれません。「アバター」でも見る感じで。

自分的評価は、10点満点8点。
設定を忘れていて後付けと思われる箇所があったためと、意味のないことダラダラ展開させた上無理矢理意味を持たせようと理論武装したと思われる箇所が何点かあったため。

とはいえ、結論1,500円の価値はあります。著名作家がその力を十分に発揮した完成度の高い作品です。

気になる本 カント『啓蒙とは何か』

カント著『啓蒙とは何か』中山元(訳)/ 光文社古典新訳文庫 680円

最近気になるカント。

ちょうどサンデル教授の本を読んでいて、カントの理論がすんなり頭に入ってくることが彼に興味をもった理由(ベンサムとかミルとかはさっぱり頭に入り切らず・・・)。

ちょっと気合いを入れて『純粋理性批判』でも読んでみようかなぁと思っていた矢先に、いつぞやの東洋経済でこの本が紹介されていたので、Amazonの「ほしい物リスト」に追加された次第です。

東洋経済内の著書説明から以下のカントの主張をピックアップ。

  • 啓蒙とは、人間が自ら招いた「未成年の状態」から抜け出ること。
  • 「未成年の状態」とは、他人の指示を仰がなければ自分の「理性」をつかうことができない状況のこと。
  • 人間が「理性」を使わないのは、死ぬまで他人の指示を仰ぎたいと思っているから。その原因は、人間の怠慢と臆病にある。「未成年の状態」にいることは楽だから。
  • 人々は「理性」を使う訓練すらうけていない。人々には常に「未成年の状態」にしておく(されておく)ための様々な法規や決まりごとが設けられている。
  • こうした状況に陥る理由は、「あつかましくも他人の後見人と僭称したがる人々が跡を立たない」ため。
  • 考えない人たちの背後で、悪がしこい後見人たちがてぐすねを引いて待っている。
  • 「後見人とやらは、飼っている家畜たちを愚かな者のままにしよう」とする。
  • 考えない人は、家畜と同じ。
  • 「私的な理性」と「公的な理性」。
  • 「理性」の「私的な利用」は場合によっては制限されてもやむをえないと考える。
  • 「公的な理性」とは、一個の人間として大きな視点で考えること。
  • 「私的な理性」から「公的な理性」へ進むことが、カントが説く啓蒙の成果。

楽をしたいと思うのが人間の本性であり、素性であるとするカント。「楽をする」ことは一方で、誰かに利用されるだけの存在「家畜」であると鋭く指摘する。誰かに操られて生きるのではなく、自らの「自由意志」を持つことを主張する。まずは、自らの信じる規律に従って行動すること(「私的な理性」)。「私的な理性」を持ったのち、できるだけ大きな視野で「理性」を高めることが「啓蒙」であるとする。

「自由意志」は我侭に生きるということでは断じてないとカントは言っているが、これは少々複雑なので割愛。

で、そのほか哲学書の解説本として以下が紹介されていたので、備忘。

  • プラトン『ソクラテスの弁明』
  • デカルト『方法序説』
  • ショウペンハウエル『読書について』
  • ヘーゲル『哲学入門』

経営者推薦図書

週刊ダイヤモンドに経営者の方の推薦図書が掲載されていたので(かなり前)気になった書籍を備忘。

  • 覇王の家(新潮文庫)司馬遼太郎著 <三菱地所 木村恵司(1947年)・・・部下を大切にする。部下の力を活かす。
  • 日本人とユダヤ人(山本書店)山本七平著 <三菱ケミカルホールディングス 小林善光(1946年)
  • カーネギー話し方教室(ダイヤモンド社)D・カーネギー著 <協和発酵キリン 松田譲(1948年)
  • 「課題先進国」日本(中央公論新社)小宮山宏著 <小宮山宏
  • バフェットの教訓(徳間書店)
  • 菜根譚(ディスカバー21)洪自誠著
  • モンテ・クリスト伯(岩波文庫) アレサンドル・デュマ

気になる本を備忘

Evernoteにもあるけど、とりあえず備忘。
ひとまず本気で買うつもりなのは、1〜4くらいまで。あとはゆとりがあれば?
でも5も捨てがたし。9も気になる。むー。

1.『世界史の構造』岩波書店 柄谷行人 3,675円
2.『粗にして野だが卑ではない—石田礼助の生涯 (文春文庫)』城山 三郎 500円
3.『チェンジ・リーダーの条件—みずから変化をつくりだせ! (はじめて読むドラッカー (マネジメント編)) 』P・F. ドラッカー 1,890円
4.『30代から始める「タフな体」のつくり方 (知的生きかた文庫)』森 俊憲 (新書) 790円
5.『Processing: A Programming Handbook for Visual Designers and Artists』John Maeda 4,580円
6.『読む筋トレ (扶桑社新書)』森 俊憲 (新書) 735円
7.『マーケティングはつまらない?』関橋 英作 1,680円
8.『雄気堂々〈上〉 (新潮文庫)』城山 三郎 620円
9.『高橋是清 随想録』岩波書店 上塚 司 4,500円

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